No25503-15 茂山砦 (しげやまとりで)

頂部の土塁 頂部の南西方向

城郭の概要
別  名 :
所在地 : 伊香郡余呉町文室・川並・八戸
築城年 : 天正11年(1583)
形  式 : 山城(標高352.5m)  
遺  構 : 土塁、削平地、
訪城日 : 平成23年4月10日

歴   史
天正11年(1583)の賤ヶ岳合戦の際に、神明堂木の羽柴秀吉軍を押さえて佐久間盛政の大岩山中入り攻撃を助けるため、勝家は別所山砦の前田利家父子を茂山に移動させた。
しかし、4月20日夕刻に秀吉が大垣より木之本に帰陣し、翌未明から佐久間盛政軍の追撃を開始した。盛政軍は退却を始め、利家はこれを見て戦わずして越前府中へ帰城してしまった。
これにより南と東の両方から攻撃を受けた盛政軍は総崩れとなり、これを見て柴田軍本隊からも逃亡者が続出し、秀吉が賤ヶ岳合戦の勝利を収めることになった。

構造と感想
頂部に土塁と思しき遺構が見られる程度で、それ以外に遺構らしきものは見当たらない。
別所山の前田利家・利長は、佐久間盛政による4月20日未明の大岩山への中入り攻撃を助けるため、神明、堂木の上方に位置する茂山に移動した。
前田父子が茂山に陣を構えたのは、ほんの数時間だけであり、陣城遺構を示すものがないのも当然のことかと思われる。

道 案 内
国道8号の木之本IC口交差点から北に国道365号を5.1km程行き、余呉町役場を越えて最初の十字路を左折する。西に道なりに500m程進むと火葬場で道路脇に駐車し、そこから西に100m程先で右手山裾の道に入って、一本道を進んで行くと徐々に山道になり、獣除けのフェンス沿いを峠まで登る。峠で左手の獣除けフェンスの扉を開けて入り、尾根筋を200m程登ると神明山砦に、更に700m程登ると茂山に至る。登り始めから45分程で到着する。

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