No25366−12 No25366−13
古屋敷館 市原U城
(ふるやしきやかた) (いちはらにじょう)

古屋敷館 南西よりの遠望 市原U城 遺構の痕跡か

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 市原城 別  名 :
所在地 : 甲南町市原字三角 所在地 : 甲南町市原字中垣外
築城年 : 鎌倉期 築城年 :
形  式 : 平城(居館) 形  式 : 平城
遺  構 : 土塁、横堀 遺  構 :
訪城日 : 平成24年5月5日 訪城日 : 平成

歴   史

・・・・古屋敷館・・・・は、『甲賀郡志』では「市原城址」としている。「南山巡狩録」に正平15年(1360)仁木義住が伊賀伊勢の兵を率いて、佐々木高秀の手の者が守る市原城を攻撃したとあり、この館のこと考えられている。
・・・・市原U城・・・・は、城歴等の詳細は不明である。


構造と感想
・・・・古屋敷館・・・・は、甲南町市原集落の北はずれに立地し、杣川に注ぐ滝川が西側を北流している。滝川を挟んで北西隣りは水口町杣中で杣中城がある。
遺構は、竹林に覆われて概ね北側半分だけが残っている。一辺25m四方と想定される主郭は、高さ2m、巾9mの土塁が南側を除いた三辺に残存している。主郭の西側には、一段下がった三角形状の西の郭があり、北面と南面の一部の土塁が残存し、東面は主郭の土塁を共用している。この主郭と西の郭の外側には、巾8m、底巾2〜3mの横堀がめぐらされ、その堀の外側にも東側と北側に部分的に土塁の痕跡が残っており、横堀の両側に土塁が築かれていたようである。
・・・・市原U城・・・・は、甲南町市原集落の北東部に立地している。遺構は、個人宅地内の南西側に平成13年まで土塁の一部が残存していたが、住宅の建築に伴い消滅した。建築に先立ち甲南町教委による発掘調査が行われ、15世紀代の土師器や信楽焼などの遺物が出土し、この時期に城が機能していたと推測されている。土塁の外側には、地元で「ソウボリ」と呼ばれる堀がかつてあり、その反対側の北東側にも土塁が存在していたようで、土塁と堀に囲まれた約60m四方の単郭方形の城館であったと推測されている。 

道 案 内
・・・・古屋敷館・・・・は、国道307号の庚申口交差点(水口町三大寺)から県道4号線を東に830m程行った滝川が杣川に合流する手前のT字路で右折する。道なり(「し」の字状)に770m程走ると滝川を渡る橋に至る。橋を渡り上流側に60m程行った左手の竹藪が城跡である。
・・・・市原U城・・・・は、国道307号の庚申口交差点(水口町三大寺)から県道4号線を東に830m程行った矢川橋西交差点で右折する。西に500m程行ったY字路を左手に入り、50m程先の市原会議所で対面が城跡である。

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古屋敷館 北面の土塁 市原U城 遺構の痕跡か
古屋敷館 北面の横堀