No25363−05 No25363−06
服部城 杉谷砦
(はっとりじょう) (すぎたにとりで)

服部城主郭の南西方向 杉谷砦の堀切

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 別  名 :
所在地 : 甲南町新治字中出 所在地 : 甲南町杉谷字東出
築城年 : 築城年 :
形  式 : 丘城 形  式 : 丘城
遺  構 : 土塁、堀、櫓台、虎口、落とし穴 遺  構 : 土塁、堀切
訪城日 : 平成23年3月26日 訪城日 : 平成23年3月26日

歴   史
・・・・服部城・・・・は、服部氏の城と伝わるようだが、詳細は不明である。

・・・・杉谷砦
・・・・の城歴は、詳細不明であるが、杉谷氏の城と推定される。

構造と感想
・・・・服部城・・・・は、新宮上野集落の東側に南から北にのびる丘陵の先端が二つに分かれる、西側の先端部に立地している。縄張りは、約30m四方の郭の西側を除く外周を土塁で囲繞した単郭方形である。土塁は南東隅が最も分厚く高く、西と北に向かって低くなるが、これは丘陵地形の名残と見られている。
北側の土塁は、天端が広く平坦に削平されており、兵士が活動するためと見られている。また、北側土塁の南西隅と東端に土壇が築かれ、開口部の監視と侵入者を攻撃するためのものと見られている。郭内は、北東隅が一段高くなっている。
開口部のうち東側と北東角の二ヶ所が虎口と見られており、東側の虎口は東側斜面を南から北に登り、東側土塁の北部上面に至っている。北東角の虎口は、北側土塁に設けたれた東端土壇の北側裾を西に向かって入城する構造となっている。そして、登り口には落とし穴と思われる窪地が残っている。
北側土塁の外には横堀が設けられ、西方に階段状で低くなっている。
遺構は概ね良く残ってるのであるが、竹と雑木の繁茂が著しく遺構確認はままならない状況にある。

・・・・杉谷砦・・・・は、服部城、寺前城、村雨城のある丘陵から谷間の平野を挟む西側の丘陵上に築かれている。この他にも平野を取り囲むように西側の丘陵上に望月城、望月支城、杉谷城が構えられている。杉谷砦は西側丘陵上の最も南に位置する城館である。
縄張りは、東西15m、南北16.5mの単郭方形で、平野を望む北側を除く三方を高さ最大6m余の土塁がコの字状に囲繞し、尾根続きの東側に堀切を穿ち背後を遮断している。城内へは、両側の土塁北端部を通り入るが、城館存続期の虎口かどうかは明らかでない。郭内は、削平が不十分で起伏が残っている。
東側の空堀や土塁遺構は、良好な状態で観察も容易であった。また、郭内も竹林が伐採されており郭の広さを実感出来た。

道 案 内
新名神高速道を甲南インターで下りた最初の交差点である甲南IC口交差点で左折し、広域農道に入り560m程北進すると新治口交差点に至る。
・・・・服部城・・・・へは、新治口交差点を直進し農道に入り、農道を770m程北進した突き当たりで右折する。東に300m程行って突き当たりを右折し、道なりに220m程南進すると住宅団地の最初のT字路に至る。そこで右折して西100m程先の突き当たりの右手斜め奥が城址である。
・・・・杉谷砦・・・・へは、新治口交差点で右折して、北西方向に620m程進み、左手の細い道に左折する。その先130m程でY字路となり、Y字路に挟まれた丘陵先端上に城跡がある。
なお、Y字路を少し右手に入り、西側から尾先に取り付くと城跡の北角である。

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服部城北側土塁上の土壇と虎口 杉谷砦の土塁
服部城の南東部土塁 杉谷砦の郭内