No25205-02 小脇山城 (おわきやまじょう)       

主郭西側の堀切 南郭南西斜面の石垣

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 八日市市小脇町
築城年 : 不詳
形  式 : 山城(標高373.6m)
遺  構 : 石積み、堀切
訪城日 : 平成22年11月14日

歴   史
主郭
「佐々木南北諸士帳」に小脇城主三井新三郎安隆・同石見守時高の名がみえ、「大洞弁天当国古城主名札」にも三井新三郎の名がみえ、小脇山城は佐々木氏家臣三井氏の居城とされる。
三井氏は佐々木氏の流れを汲むと云われ、応永23年(1416)には、六角満高の元で近江守護代を務めた六角氏の重臣である。
なお、戦前の財閥・三井家は、この三井氏の子孫と云われ、織田信長の上洛の際に六角氏とともに三井氏も逃亡し、伊勢国松坂近くの松ヶ島に居住したようである。その後、武士を捨て商人になったとされる。

構造と感想       

主郭南西斜面の石垣
小脇山城は、安土町内野地区から岩戸山の十三仏まで延々と続く石段道を登り、そこから尾根筋道を北東に辿ると概ね50分程で城跡に着くことが出来る。
城跡は、南の364.5mと北の373.6mの二つのピークを利用し、各ピークの両側に段郭を連ねた梯郭式縄張りの山城で、段郭の土留めに石垣が多く用いられている。
主郭は東側と南側に大岩が並び北を除く三方に帯郭が巡っている。主郭の南側下方へは、石垣、石列、堀切が続き、防御を固めている。また、南郭の南側段郭にも石垣や石列が築かれ、その南端は急斜面となっている。
この城の主郭は、自然の大岩を巧みに利用し郭を形成している。また、両頂部の斜面に設けられた段郭には、直角の折れが入る石垣を築き、僅かな平坦部を幾重にも造り出し、防御を固めている。
なお、観音寺城にある三井丸は、この三井氏が館を構えた郭か?

道 案 内
名神高速道竜王インターを下りて国道477号を北に4.2km程行った西横関交差点で右折し、国道8号線に入る。国道8号を北に6.5km程進むと西生来交差点に至り、そこを右折し県道208号線に入る。東の八日市方面に2.7km程行くと十三仏方面の標識が出ているので、それに従って進む。
目標は、安土町内野集落の北東端にある八幡神社(草の根内野集会所)の北東200m程行った山裾に岩戸山(十三仏)への登り口があり、駐車場も整備されている。

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