No25205-01 小脇館 (おわきやかた)       

堀跡 馬場跡・大将宮

城郭の概要                  
 堀跡・堀田
別  名 :
所在地 :八日市市小脇町
築城年 :鎌倉時代
形  式 :平城(居館)
遺  構 :堀跡、井戸跡、
訪城日 :平成22年10月23日        

歴   史

小脇山より小脇集落を望む
「吾妻鏡」に建久元年(1190)11月17日に入京した源頼朝が帰途12月15日に「小脇宿」に投宿し、四代将軍藤原頼経が上洛の折の暦仁元年(1238)2月14日に「小脇」の「佐々木信綱御所」に宿泊したとの記述があり、その折に管内に新築された御所の建物は比類なく立派であったと記されている。この「小脇」が佐々木宗家の館を指すと考えられており、現在の小脇集落付近がその遺跡に比定されている。

 

構造と感想

東側中央付近の井戸跡
小脇館は、小脇山城のある小脇山南麓の小脇集落にあったとされ、小字名に堀田、御所、馬ヤケ、コチ門(東門)、岡門、蓬莱門(南門)、馬場など建物跡や堀跡、厩跡らしい地名が残り、館の存在を窺わせる。また、現況地形にも地籍図に記された堀田・惣田という名の細長い田が集落の南100m付近と西端部中央付近に周囲より一段低い帯状の水田として残り、館にめぐらされた濠の名残りと考えられている。堀田の南東角の内側は御所と呼ばれている。集落の中央北寄りには、大将宮が祀られ、そこから南へ真すぐ伸びる大道は馬場と呼ばれ、岡門に達していた。
昭和54年(1979)に発掘調査が行われ、幅9.5m〜11m、深さ2mの大規模な堀跡が検出されるとともに、小脇集落の東西南北約200m四方を濠が取り囲む巨大な城館であったことが判明している。
しかし、現在では近江守護であった佐々木氏の巨大城館を偲ぶ術は、僅かに残る遺構の痕跡のみである。

道 案 内
名神高速道竜王インターを下りて国道477号を北に4.2km程行った西横関交差点で右折し、国道8号線に入る。国道8号を北に6.5km程進むと西生来交差点に至り、そこを右折し県道208号線に入る。東の八日市方面に3.7km程行った国道421号との交差点の小脇町交差点の約200m手前で左折する。北に300m程進んだ小脇町の集落が城址である。

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