No25202-04 ヤナガ谷砦 (やながだにとりで)       

中央の堀切 中央部の郭

城郭の概要
別  名 :
所在地 : 彦根市山中町
築城年 : 不詳
形  式 : 山城(標高216m)
遺  構 : 堀切、土橋、竪堀、
訪城日 : 平成24年4月1日   

歴   史
ヤナガ谷砦の主を地元では草山内膳と伝えている。「大洞弁天古城名札」では、「坂田郡小野村屋敷 主 草山内膳」、又「江州佐々木南北諸士帳」にもその名が見える。
土地の口伝えや「ふるさと鳥居本」の記録にあるようにヤナガ谷砦と谷向かいのキドラ谷砦との間で、戦国時代に戦いがあったと考えられている。
しかし、ヤナガ谷砦の主は草山内膳と伝えられているのに、敗北して討死したとされるキドラ谷砦の城主の名が不明なのも不思議の一つであるとされている。
いずれにしてもこの砦に関する詳細な歴史は、不明である。

構造と感想 南端の堀切・土橋

 
中山町にはヤナガ谷砦とその北側谷向かいの山にキドラ谷砦があり、番場より水谷・栗栖へ抜ける間道を扼えるために設けられた山城(砦)で、この二つの城跡は、間の谷間に設けられた中山廃棄物投棄場を挟むようにして相対している。

ヤナガ谷砦は、中山町集落の西側の尾根上に設けられた南北に細長い帯状の砦跡で、その長さは460mにも及んでいる。
北端の大堀切が深さ6m程、中程の堀切が深さ3m程、南端の堀切が5m程の深さがあり、南端の堀切には明瞭な土橋も残っている。山尾根上には、3箇所の削平地が見られるが、その間は手つかずの尾根と見られている。この砦の主郭は中央部と思われ、比較的構築跡がはっきりしていて、北斜面には犬走りも残っている。
本当に高低差の少ない細く長い砦跡で、堀切が見事に残っている。


道 案 内            
名神彦根ICを出た国道306号の原町交差点を西に750m程行った外町交差点で右折する。国道8号に入り2.5km程北に進み鳥居本町南交差点で右折する。東に道なりに2km程行った中山投棄場への案内板が出ているT字路を左折する。左折後、北に1.1km程行った十字路で右折し、中山集落に向かう。220m程北上した集落入口付近で道に平行した川が道から離れる所があり、その左手から山に入り尾根に出て、右手の尾根筋を10m進むと城跡の南端堀切に至る。(右の写真の電柱付近の山道を登る。)

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