守屋山城  No20209−03 (もりやさんじょう)       

主郭北方向 主郭部東斜面の連続竪堀

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 伊那市美篶笠原
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、堀切、竪堀、虎口
訪城日 : 平成30年3月17日

歴   史
守屋山城は、蟻塚城の「詰めの城」とされる。蟻塚城は諏訪氏一族の笠原氏が築城したとされ、当城も笠原氏が築城したものと考えられている。しかし、現在残る遺構は、戦国後期に当地を支配下に置いた武田氏や保科氏が改修したものと推測されている。

構造と感想
守屋山城は、蟻塚城の北東に聳える不動峰から南西に伸びる尾根の先端 標高960m、比高180mに築かれている。
構造は、主郭が頂部に置かれ、頂部から東南北に伸びる尾根に堀切や切岸で区画した数多くの郭を配している。その範囲は、南北約350m、東西約250mに及ぶ。
主郭は、西辺を除く三方に低土塁が巡り、南と北に虎口が開く。南下に腰郭を伴い、主郭部を形成する。主郭部から東、南、北に派生する各尾根を堀切で遮断し、東側斜面に4条の連続竪堀を落とし防御を固めている。南尾根には、更に4条の堀切と一組の竪堀があり、10段程の小郭を一列に並べている。
東尾根は、当城で最大の高低差を持つ堀切があり、更に背後の山尾根続きを3条の堀切で遮断し、細長い削平地を経て尾根は高まって行く。
北尾根は、主郭下の堀切を挟んで北面に土塁を伴った副郭が置かれ、その北側の堀切を経て三・四郭が設けられ、その先は緩やかな鞍部から小ピークとなり、この小ピークに北尾根の守りの要である五郭を配している。その先に2条の堀切が入れられている。
副郭から西に派生する支尾根は急斜面を経て、細長い平坦地が設けられ、その下に小堀切を入れている。蟻塚城からの道が北側の沢筋を通り、この平坦地に至っており、両城を繋いでいる。
要所に堀切を配し、堀切からの竪堀も十分落とされており、規模も大きく堅城と云える城跡である。

道 案 内
中央道の伊那インターを下りて県道87号線の南東方向に入る。そのまま南東方向に2.8km程行くと国道153号との水神橋西交差点に至る。その交差点を右折し1.1km程南西方向に走り入舟交差点で左折し国道361号に入ると直ぐに大橋を渡る。引き続き国道361号を東に6.6km程進み笠原入口交差点で左折し県道207号線に入る。370m程走り坂を登り切った右手に「吉祥寺入口」の案内塔がある。その交差点で右折し、530m程山道を「御射山神社」を目指して進む。神社に駐車可。
神社が蟻塚城跡で、その背後の堀切の所から「←守屋山城」という案内板が出ている。案内板に従い登れば城跡に至る。

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登り口の案内板          主郭東下の堀切          

 
主郭の北面土塁         主郭北虎口外より

 
主郭南虎口内より        南尾根の二重堀切

 
南尾根の二重堀切の竪堀     五郭を北より見る

 
五郭を南より         五郭北側の堀切