野口城  No20209−01 (のぐちじょう)       

主郭北方向 主郭虎口外から

城郭の概要                  
別  名 : 春日城
所在地 : 伊那市手良野口東松 
築城年 : 南北朝期
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、堀切、横堀、竪堀、虎口
訪城日 : 平成30年3月17日

歴   史
築城主や築城の年代は不詳。尾根伝いに福与城に至ることから、その支城でもあったとも云われる。
明治36年内務省神社局に届けられた報告書によると、仁治2年(1241)に野口甚吾が西山に城を築いて三の郭に野口氏の祝殿である春日社を城の守り神として祀ったことから春日城と呼ばれるようになったいう。  <現地説明板より>

構造と感想
野口城は、八幡神社の北背後に聳える城山の標高838m、比高70mに築かれた山城である。
構造は、ピークに土塁囲みの三角形をした主郭を置き、主郭から北西、東に伸びた支尾根と南に伸びる尾根の根元に堀切を入れ、北西支尾根に北側に土塁が築かれた二郭、東支尾根に三郭、南尾根に四郭を設けている。三郭には南下に腰郭、東下方へ数段の段郭を設けている。東支尾根と南尾根の堀切は繋がり中間部分は横堀になり、両端が竪堀で落ちている。北の尾根続きは二重堀切で遮断し城域を確定している。
南尾根は次の小ピークとの間に堀切を入れ、三段の段郭を経て小ピークに五郭が置かれ、南下に腰郭が付帯する。その南下に堀切を設けている。更に次の小ピークに七郭を設け、そこから南東と南西に伸びる支尾根は堀切で遮断している。
五郭のピークから東へ伸びる支尾根には、二段の段郭と細長い六郭を設け、その先に状態のよい二重堀切が残存する。南東に伸びる支尾根にも二条の堀切を入れている。

道 案 内
中央道の伊那インターを下りて県道87号線の南東方向に入る。そのまま南東方向に2.8km程行くと国道153号との水神橋西交差点に至る。その交差点を左折し440m程北東方向に走り双葉町交差点で右折し直ぐに新水神橋を渡る。その先290m程に県道19号線との新水神橋東交差点がありそこで左折する。県道19号線に入り北東に3.6km程走った右手にある卯ノ木公民館前で右折し県道207号線に入る。県道207号線を道なりに3km程走行した所の手良小学校前交差点で左折し、市道に入る。市道を660m程東進すると左手に鳥居がある。付近の余白に駐車可。
山裾の社殿の左手奥から尾根筋の山道を登って行くと城跡に至る。

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主郭の土塁              背後の二重堀切

 
三郭から主郭を見る               横堀  


東端の二重堀切