霞城  No20201-07 (かすみじょう)       

主郭と三の郭北面の石垣 三の郭石垣の横矢折れ

城郭の概要                  
別  名 : 大室城
所在地 : 長野市松代町大室
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 石垣、石塁、
訪城日 : 平成26年10月28日

歴   史

霞城の城主は大室氏であるが、武田氏時代以前のことは不明で、天正10年(1582)に海津城に入った織田方の森長可から知行を安堵され、その後、上杉景勝に属して在城した。天正11年5月、屋代秀正が徳川氏に内応した謀反に加わった嫌疑を受け、景勝に詫言を申し入れ、改めて本領を安堵されている。
景勝の会津移封に大室氏も従い同地に移り、1,050石の知行を得ている。その時に廃城になった。


構造と感想

霞城は、奇妙山から北西に延びた尾根の先端部にある独立峰に近い霞城山上(標高400m)に築かれている。比高は60mの小山であるが、各所に露出する岩壁が攻め手を阻む、中々の要害である。
松代近辺には石垣の城が多く残っているが、霞城は総石垣造と云えるほど石垣を多用し、積み方も新しく、戦国末期に上杉氏が改修したと見られている。石垣の高さはそれ程でもないが、見上げると石垣が重なり合い高さが感じられ壮観である。
構造は、頂部の主郭を中心に東側を除く三方に段々に郭を連ねた連郭式で、各郭の側面に平石横積みの石垣を折れを入れて築いている。郭の平面形状は、地形に従っており、方形から大きく外れた多角形をしている。虎口や所々に城内道も残っている。
この様に素晴らしい遺構が残存する城跡であるが、城域内はほとんど整備されていない状態にある。


道 案 内
上信越自動車道の長野インターで降りた長野インター交差点を左折し県道35号線に入る。県道35号線を南に470m程行って上信越自動車道を潜り直ぐの長野インター南交差点で左折し、国道403号に入る。国道403号を北上すること3.5km程で千曲川沿いに出る。直ぐの先のY字路で右手の細い道の方に進み、道なりに700m程走ると尾根先端を越え、70m程先のT字路を右折する。70m程入った右手に大室公民館があり駐車させていただく。公民館からさらに90m程入った十字路を右折し山裾まで行くと永福寺があり、登り口である。

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主郭の枡形虎口と通路         石垣が積まれた上の城内道


西麓大手の石門