中山城  No30406−02 (なかやまじょう)       

曲輪Uの南西方向 横堀

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 西牟婁郡白浜町(日置川町)田野井
築城年 : 室町時代
形  式 : 丘城
遺  構 : 石垣、土塁、空堀
訪城日 : 平成28年5月16日

歴   史
室町時代に榎本判官直光によって築かれたと云われる。その後、榎本氏は名を田井氏と改め、田井備後守の時に安宅玄蕃に攻められ、安宅氏に従属したと云われる。
南麓にある春日神社の棟札には、天文15年(1546)の安宅氏と田井氏、天正10年(1582)には田井氏の名が記されている。

構造と感想

中山城は、標高38mの独立丘陵の北端に築かれている。安宅本城の北西2.7km、日置川中流の右岸に位置し、安宅荘を外縁部で守備する役割を担ったと思われる。
構造は、丘陵北側の頂部に主郭と曲輪Uの二つの方形の平坦地からなり、その東側を除く三方に「コの字」型に土塁を巡らし、さらに外側の北側と南側には二重の横堀を、西側には空堀と帯郭に腰郭を設けている。東側はニ、三の腰郭が構えられ、登城路の取付く虎口が想定されている。
平坦地は東西約25m、南北約60mと広く、良く削平されており、居館性は高く、また、外周は横堀などで高い防御性をほこっている。遺構はほぼ完存状態で、土塁には石垣が施され、見応えがある城跡である。


道 案 内
勢道の日置川インターを降りて最初の信号交差点で左折し、県道37号線の北東方向に入る。県道37号を3km程北上すると「安宅橋」の次の橋に至る。そこから40m程先で左折し細い道に入る。450m程道なりに進むとT字交差点があり左に曲る。また道なりに240m程行くとY字路があり左手に進む。80m程先の水路が横断している所、北麓から山に入る。余白に駐車可。

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曲輪Uの西土塁            曲輪Uの北土塁

 
主郭の西切岸            郭間の石垣