土井城  No30401−06 (どいじょう)       

主郭北端の櫓台 主郭北背後の堀切

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 西牟婁(にしむろ)郡白浜町田野井
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、横堀、竪堀、堀切、石積
訪城日 : 平成28年5月16日

歴   史
『安宅一乱記』に「土井が城没落之事」として、八幡山城が没落したのち安宅若狭守基定(実俊、定俊の弟)が安宅小三郎の土井城に預けられ、その跡目を土井氏が相続したが、のち土井城も攻め落とされたと記されている。

構造と感想
土井城は、天徳寺の背後に北から南に細く張り出した尾根先端のピークに築かれている。城の西側に大辺地街道が通っており、街道を監視する城砦であったと考えられる。
尾根筋を登って行くと中腹に大規模な塹壕状の横堀がニ本穿たれ、その端部には竪堀が落とされており、側面への回り込みを防いでいる。横堀の土塁内面には石積が施され、その残存状況は良い。横堀の東端と竪堀の間を縫うように屈曲しながら登る登城路の木戸口付近にも石積が積まれており、石段も見られる。
上の横堀を過ぎ登ると三方に土塁が廻る段郭に至る。その上方が主郭で北側半分に土塁が廻っている。土塁の内側には石列状の石積が施されている。主郭の北側土塁が櫓台とされるが、郭とも思える広さがある。
主郭背後は大石が転がる大堀切で、続く尾根筋にも三段の郭が続き、北郭が高く物見郭と思われる。その背後にも堀切が入れられ、ここまでが城域と思われる。
眺望は優れ、土塁の内側や木戸口付近の石積や石段もよく残っており、見応えのある城跡である。

道 案 内
紀勢道の日置川インターを降りて最初の信号交差点で左折し、県道37号線の北東方向に入る。県道37号を3km程北上すると「安宅橋」の次の橋に至る。そこから400m程先で左折し集落内に入る。150m程道なりに進むと道は直角に左に折れる。真直ぐに西に60m程行くと天徳寺前の集会所に至る。そこに駐車可。
天徳寺本堂右手の墓地奥から獣除けの金柵に沿って登る。

登り口   : 城跡 TOPへ 戻る

 
山腹上段の横堀             横堀内側の石垣

 
登城路の石段        登城路側面の石垣

 
土塁内側の石列             南への眺望