南山城  No18201−05 (みなみやまじょう)       

主郭と帯郭 主郭南東側横堀の折れ

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 和歌山市吉里
築城年 : 南北朝
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、空堀、堀切、虎口、
訪城日 : 平成28年5月14日

歴   史
『西山東村誌』に「伝え云ふ南北朝の頃 南朝の塩谷伊勢守高貞の出城ならんと」と記されているが、現存する遺構は戦国末期、天正年間(573〜1592)の遺構と見られ、紀伊国守護・畠山氏や羽柴秀吉の紀州攻め軍との関連が推測されている。

構造と感想
熊野古道が旧奥須佐村から旧亀川村へ越える峠の東側丘陵の西端の頂部(標高72m)に築かれている。
中心に南北約35m、東西約15mの主郭を置き、周囲に帯郭を巡らし、尾根続きの北に堀切、西と南東に横堀を入れ、防御を固めている。3方向の尾根には各一郭を設け、堀切や横堀に架かる土橋で連絡している。その外側にも堀切や横堀を入れ、城域を区画している。西と南東の横堀は折れが入り、横矢を利かせている。土橋を渡ると土塁にぶつかり、屈曲する進入路としている。
規模は東西・南北とも約150mと比較的小規模であるが、虎口進入路の折れや横堀の横矢折れなど技巧を凝らした造りが見られる。

道 案 内
南よりの遠景
阪和自動車道の和歌山インターを降りて、国道24号和歌山バイパスを和歌山市内への南西方向に入ると直ぐにインター南口交差点がある。その交差点を左折し県道143号に入り3km程東進した井ノ口交差点で右折する。県道9号線に入り南に道なりに4.3km程行くと「わかやま電鉄貴生川線」を横断する。その170m程先の十字路を右折し引き続き県道9号線を道なりに1.9km程走ると県道160号線との交差点に至る。その70m程手前で東方向の道に入り、付近の道路余白に駐車する。北側の小山が城跡である。登城口は南麓の梅林から谷筋に入り右手に登る。

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主郭東側の堀切と土橋        東郭東側の堀切