No25521−09 野口館 (のぐちやかた)       

正伝寺山門 北東隅の土盛り

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : マキノ町野口字無限家
築城年 :
形  式 : 居館
遺  構 : 土塁
訪城日 : 平成25年5月5日

歴   史
野口館の所在する七里半街道沿いの小字無限家には、かつて蓮華院、野口尼寺、海蔵寺という寺があり、伝正寺が海蔵寺の後身で、いずれも元は天台宗であったと伝えられている。また、路原と国境の村は野口の枝村と云われており、街道沿いの有力土豪が野口に居館を構えた可能性があるとされ、山中の常栄寺の釈迦如来像(平安期作)が海蔵寺の本尊であったとも伝えている。
なお、『太平記』には新田義貞方の軍勢が北陸に下向する際に「見ノ曲」で道に迷い、塩津の北方で佐々木一族と熊谷氏に討たれたと記され、その地がこの付近と考えられて。また、近世には剣熊関(野口関)が設けられ、幕末期の関守は三上氏が務めていた。

構造と感想
野口館は、知内川上流で七里半街道沿いの大字野口に推定される館跡である。集落の東部に位置する小字無限家に伝正寺と日吉神社が南北に並んで建ち、寺の北側(社寺の間)を西から東へそして南へと引水路が流れる。寺の北東隅の引水路沿いのにL字状の土盛りが見られ、寺の南側の水田は寺域より一段低く、寺域一帯を居館跡と想定されている。
しかし、前身と後身の寺院が立地したであろう位置に居館を推定しており、まさに想定の域を出ないように思われる。

道 案 内
国道8号の木之本IC口交差点から敦賀方面の西方向に6.5km程行った塩津交差点で左折し国道303号に入る。国道303号を8.1km程走ると国道161号との野口交差点に至る。野口交差点を右折、国道161号でなく集落に入る細道に入る。細道を300m程北上すると右手の奥に正伝寺の山門が見える。

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