No25503-06 柏谷山砦 (かしたにやまとりで)       

主郭内南東方向 北西側の土塁

城郭の概要
別  名 :
所在地 : 伊香郡余呉町小谷
築城年 : 天正11年(1583)
形  式 : 山城(標高336.2m) 
遺  構 : 土塁、櫓台、虎口
訪城日 : 平成23年4月17日

歴   史
天正11年(1583)の賤ヶ岳合戦の際には、柴田勝家軍の徳山五兵衛秀現が砦を築き布陣した。
秀現は、土岐市の庶流で美濃大野郡徳山の土豪で、織田信長に仕へ加賀松任に4万石を与えられ、勝家の与力として付属されていたことから、この地に従軍することになり、先鋒として奮戦した。戦後は、秀吉に赦され、丹羽長秀に、その後は、前田利家や徳川家康に仕えた。

構造と感想
柏谷山砦は、橡谷山砦から北東に250m程下った所に位置する。
主郭部は27m×14mの梯形で周囲に巾2m、高さ1mの土塁が築かれている。北東角に方形の突出した土壇が認められ、櫓台と考えられている。虎口は西側と南側に開かれ、西側虎口の南側土塁端が櫓台となっている。主郭部周囲は、北側を除き10〜15mの帯曲輪が取り巻いている。
主郭部から南西の尾根筋に沿っては、巾2mの土塁が築かれ、その東側に犬走りが、西側には三角形の削平地が設けられている。
柏谷山砦から更に北北東に下ると標高319mの大谷山砦に至る。
この砦は、橡谷山から北東に派生する尾根上に位置し、登山道からは奥まった位置にあり、訪れる人は少ないが、ブッシュの橡谷山砦を抜ければ山道が残り、迷わずに行き着ける。
砦は、単郭で主郭部の土塁は貧弱で、周囲は削平されており、兵の駐屯地に利用されたのであろう。単純な縄張り構造である。

道 案 内
国道8号の木之本IC口交差点から北に国道365号を8.7km程行った小谷集落の中央よりやや北寄り(左側少し奥に城跡への黒地の案内板がある所)で左折する。直ぐに橋がありそれを渡り林道池原小谷線に入り、林道を3km程どんどん登って行くと左手側に林道より一段高い平行する尾根道が ある。その尾根道が堀切のように寸断された所(行市山登り口の案内板の300m程手前か)がある。こそで駐車し、右手の尾根道を徒歩で10分程下っていくと橡谷山砦跡に至る。橡谷山砦の北土壇から北東の尾根筋を下っていくと小さな鞍部とピークに至る。そこが、柏谷山砦跡である。
麓から登っていく場合は、小谷集落の手前の今市集落バス停付近で左折し、220m程先の新堂集落入口付近で右折する。右折後、道なりに390m程行くと毛受兄弟の墓に至る。そこで駐車し、四阿の左手奥のフェンス出入口から山道を登って行くこと40分程で橡谷山砦跡に至る。この砦から先は、上記のとおりである。

TOPへ 戻る