No25463-01 枝折城 (しおりじょう)       

主郭の櫓台 北側の堀切

城郭の概要
 主郭の土塁
別  名 : 土肥城
所在地 : 坂田郡米原町枝折
築城年 : 鎌倉期
形  式 : 山城(263.8m)
遺  構 : 土塁、櫓台、長土橋、堀切、竪土塁、
訪城日 : 平成22年2月21日       

歴   史
枝折城は、小字造座の一小山にあり、城主が土肥六郎左衛門実勝とされ、源頼朝の家臣土肥次郎実遠の末葉で、足利尊氏の世に近江・美濃の野武士を平定して功があり、箕浦庄の地頭として下向した御家人とされ、番場・多和田・醒井に分住し、箕浦庄の三土肥と称した。このうち醒井殿と称する系統が枝折に住しており、枝折城の城主であったとされる。

構造と感想
枝折集落を見下ろす標高263.8m・比高130mの尾根先端に位置する。主郭の規模は45m×15mで南と東に土塁を廻らし、南端は一段高く櫓台となっている。主郭の西側及び南東側は尾根続きとなっているため、堀切で切断している。特に南東尾根は、城外にいくに従って高くなるため、大きな堀切2条に小さな堀切1条を設けている。また、この間の尾根を削り取り、幅1m弱、長さ25m程の長土橋としている。この尾根筋に厳重な防御を施していることが見て取れる。
主郭の北側は2段の削平地を設け、その先を巨大な堀切で切断している。この堀切より北側は自然地形が30m程続いて、2段の削平地が設けられており、下段の削平地は土塁が廻っており、ここまでが城域とされる。
城跡の立地が集落の背後であることや構造が極めてコンパクトな面から、典型的な在地領主の詰城と考えられている。
小規模な城郭ではあるが、しっかりした防御パーツを見ることが出来る良い城跡である。
なお、天神水から林蔵坊に向かう道を尋ねた人が林蔵坊の奥さんで、綺麗に手入れされた庭を通して頂き、さらに山道の道順もお教えいただいたので、迷わず城跡に至ることが出来感謝である。

道 案 内             
長土橋
国道21号の米原IC口交差点を東に2.2km程行った醒井駅前で右折、直ぐに道は二股に分かれるので右手に進む。その先、道なりに400m程行った醒ヶ井小学校を越えた所の小さな橋を渡って直ぐを左折し、右手に川を見ながら東に進むと枝折集落に至る。天神水の案内板に従い進み、そこの駐車場に駐車する。天神水は集落の北側にあるが、正福寺林蔵坊は南側の山裾に位置するので、そこから南に向け歩いていく。正福寺東側から山道に入り、尾根に出て左手へ尾根筋を10分程登ると城跡に至る。

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