No25443-11 一ノ瀬城 (いちのせじょう)       

北郭の南側土塁 北郭の南側腰郭

城郭の概要
別  名 :
所在地 : 多賀町一ノ瀬
築城年 : 不詳
形  式 : 山城(標高264m)
遺  構 : 土塁、竪堀、畝状竪堀、虎口、
訪城日 : 平成22年6月12日 

歴   史
「淡海温故録」の一ノ瀬の条に「此辺ニ城山アリテ一ノ瀬ハ本丸也ト云フ 城主ヲ知ラス 盆ノ躍歌ニ をどらハをどれ勇みてをどれ 一ノ瀬殿の見にござる と今ニ此処ノ民間ウタヒ来レリ 然レハ一ノ瀬氏アリシト見ユ・・・・」とあり、また「近処仏ケ浦ニ一向宗本願寺ノ上人久シク居住ト云フ 本願寺ニハ数度鉾楯アレバ 其要害ノ本丸ナルヤ 未ダ詳ナラズ」と記され、一ノ瀬氏の居城とも、一向宗の砦とも云われ、詳細は不明である。

構造と感想
一ノ瀬城は、一ノ瀬集落から南東の仏ケ後(ほとけら)に向かう新旧2本の峠道の両側、東側から北側に大きく彎曲する犬上川に取り囲まれた舌状山地上に位置している。
遺構は、2本の峠道で北、中、南の3ブロックに分断され、南と中の遺構は、土塁や土壇、切岸が残るが削平は甘く明瞭性に欠ける一般的な縄張りの城である。しかし、北の遺構は、西側中央に向かってすり鉢状に落ち込み、その底部に虎口状遺構が残る。その上部の南側と東側半分程に帯状の削平地と土塁が取り巻き、外側斜面には多数の竪堀が穿たれている。また、東に延びる尾根は長土塁に削り出されている。
この城は、東側と南側に土塁や竪堀が配置され、一ノ瀬集落側には認められず、南側と東側が防御正面と見られる。しかし、その方角は鈴鹿山系の山間部であり、敵の来襲は考え難く不思議な構えである。

道 案 内            
 中郭の土壇
名神彦根ICを出た国道306号の原町交差点を東の多賀方面に道なりに7km程行った国道307号の敏満寺中交差点で左折する。県道226号線に入り、東に道なりに犬上川沿いを6.5km程進み川相集落まで行くと多賀町役場川相支所前で道は急な右カーブとなり、橋を渡る。その先330m程で右折し、直ぐに左折する。道なりに630m程行くと一ノ瀬集落を過ぎて峠への登り道となる。峠の両側および右手奥のピークが城跡である。
               

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