No25382−02 上南城 (かみなじょう)       

北東部の角

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 蒲生郡蒲生町上南
築城年 : 室町期
形  式 : 館城
遺  構 : 堀跡、土塁、
訪城日 : 平成22年9月26日

歴   史
川南城の東250mにある浄土宗誓安寺に残る天文14年(1545)の「道場掟」には「城主右衛門太夫長弘 後二因幡守秀家」と記され、また、元禄12年(1699)の記録にも「安部井因幡守秀家」と見えることから、安部井氏の城館であると考えられている。
市子殿の観音寺にも「平井城主安部井因幡守秀家」の位牌があると云う。また、城跡の北100mの八幡神社は文和4年(1355)に平井長秀が勧請し、明応2年(1493)には安部井因幡守綱重が再建したとも云われ、この城館と密接な関連が推測されるようである。

構造と感想
蒲生町上南集落の北側の「学校畑」と呼ばれる畑地が上南城跡である。明治34年(1901)に朝日野西尋常高等小学校が置かれた所で、それまでは「城山」と呼ばれる山林であったと云う。
東西75m、南北80mの単郭で北側と東側に「堀田」と呼ばれた2m程低い水田が廻っていた。南側にも土塁と堀跡の水路が残っていた。
昭和58年度の圃場整備に伴う発掘調査で西、北、東側で巾約5〜約8m、深さ約1.5mの堀跡が、北西隅では暗渠施設も見つかり、遺物は13世紀以降の中世陶器や漆器が出土している。
現在でも城跡の現況は畑地で周囲の水田より一段高く、三方に水路が廻っており、城館の面影が感じられる。

道 案 内
神高速道八日市インターを下りて国道421号を東の永源寺方面に進み、2.4km程行った国道307号との(御園)交差点を右折し、国道307号に入る。南に4.2km程行った諸木大橋北詰交差点で右折する。川沿いの道に入り道なりに5.0km程西に行くと桜川西交差点に至る。その交差点を左折し、南西に1.7km程行った上南交差点で右折する。北西に70m程行った左手が城跡である。  

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