No25366−34 No25366−35
井口氏城 馬杉北城
(いぐちしじょう) (ますぎきたじょう)

井口氏城 烽火台 馬杉北城 主郭の太子社

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 別  名 :
所在地 : 甲南町上馬杉字西出 所在地 : 甲南町上馬杉字岡ノ下、北谷、下馬杉字       出雲
築城年 : 室町期 築城年 : 室町期
形  式 : 丘城 形  式 : 丘城
遺  構 : 土塁、堀切、虎口、烽火台、 遺  構 : 土塁、堀切、
訪城日 : 平成24年4月29日 訪城日 : 平成24年4月29日

歴   史

・・・・井口氏城・・・・城歴等の詳細は、不明である。
・・・・馬杉北城・・・・は、詳細不明であるが、在地土豪の馬杉氏に関係する城か。


構造と感想
・・・・井口氏城・・・・は、甲南町上馬杉集落の北西端に位置し、南西にのびる尾根先端部に築かれている。構造は、甲賀に一般的な四囲に土塁がめぐる単郭方形であるが、特異なのが北東面の土塁が方形土壇状を呈し、その天端が南東側を除き「コ」の字に土塁が囲繞する窪地で、烽火台となっていることである。
背後の丘陵続きは鋭い堀切で遮断し、さらに30m程奥にもう一条の堀切を設けている。開口部は、南西面中央と北西隅にあり、虎口とされる。なお、南西虎口の外側は大きく掘削され、麓への通路は失われている。
この城は、規模は小さいものの遺構に鋭さが残っており、見応えがある。
・・・・馬杉北城・・・・は、甲南町上馬杉集落の北側に広がる丘陵地帯の最高所に立地している。上馬杉に立地する諸城のうち当城だけが集落に面しない、奥地に位置している。現在は、油日神社の境外社の太子社が主郭に祀られている。
主郭は、東西約20m、南北約15mの北隅が凹んだ円形に近い形で、東側には南に回り込むスロープが付帯し、南側一段下の半円形の腰郭に繋がっている。南腰郭の西隅からは、北西へ斜めに下り、鋭角に南に折れ城外に通じる通路が残る。鋭角に折れずに進むと西側の土塁囲みの嘴状の腰郭へ通じている。
頂部から四方にのびる尾根には、東側と南側に堀切、北側は南北に長い三角形状の郭の切岸、西は二重堀切で城域を区画している。
太子社が祀られ頂部は、当城の中心部でもあり、部分的に改変を受けていると思われる。

道 案 内
・・・・井口氏城・・・・は、新名神高速を下りた甲南IC口交差点を右折し、広域農道に入る。広域農道を南に道なりに4.3km程行くと野川南交差点に至る。同交差点を直進し、県道134号線から135号線を道なりに1.4km程走ると右側にタッチする道路とのT字路がある。このT字路から500m程先の左手で旧道が合流する交差点がある。その交差点に北東へ入る細い道があり、60m程の奥にある細い丘陵先端が城跡である。
・・・・馬杉北城・・・・は、上記の野川南交差点から県道134号線から135号線を道なりに1.7km程来ると左手に旧道が分岐している。旧道に入り60m程行った左手に北方向へ向かう細い道があり、そちらに左折する。北に50m程入ると分岐があり、右の林道へ進み、その先道なりに350m程で太子社のある城跡に至る。

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井口氏城 堀切 馬杉北城 西側の郭
井口氏城 谷奥への眺望 馬杉北城 南側の切岸