No25365−41 No25365−42
前山城 中山城
(まえやまじょう) (なかやまじょう)

前山城 主郭西面の土塁 中山城 郭内東部の北方向

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 油日支城、山ノ鼻城 別  名 :
所在地 : 甲賀町油日字岡崎 所在地 : 甲賀町油日字火の谷、古池
築城年 : 室町期 築城年 : 室町期
形  式 : 丘城 形  式 : 丘城
遺  構 : 土塁、堀切、虎口 遺  構 : 土塁、堀切、虎口
訪城日 : 平成25年3月9日 訪城日 : 平成25年3月16日

歴   史

・・・・前山城・・・・は、詳細不明である、地元では「油日支城」「山ノ鼻城」呼ばれ、油日城の出城と考えられている。
・・・・中山城・・・・は、詳細は不明であるが、この地を領有した上野氏の城郭か。


構造と感想
・・・・前山城・・・・は、甲賀町油日のうち岡崎集落の北に位置し、油日神社の西方、東西にのびる丘陵の西端に立地している。西にのびる細い尾根の東西を堀切で遮断して30m×20mの主郭を設けている。主郭東側の堀切の外側にも平坦な地形が続き、その東端に土塁状の高まりがあるが、整地が甘く、他に土塁も見られないことから城外と見られている。
主郭に明瞭な虎口は見当たらないが、東面土塁の北端に開口があり、東側の堀切へ出入りができる。現況では北の斜面から西側の堀切を抜け、南側から回り込み主郭に入る。その堀切の西外側に自然地形を挟み30m×10mの西郭が築かれており、傾斜の緩い北側に低い土塁が設けられ、西方への見通しが抜群であることから、見張り台として機能したと思われる。
前山城は、甲賀に一般的な単郭方形の構造とは異なる異質な城で、100m東隣の岡崎城から移転した可能性や広域的な視点からの位置付けの必要性があるとされる。
・・・・中山城・・・・は、油日のうち岡崎集落の南方、杣川と青野川に挟まれた丘陵の北端に位置している。城は南側を浅い堀切で遮断し、丘陵を掘り込んで単郭方形の主郭を造成している。削り残しの土塁は必要以上に高く、西側以外の斜面は緩く、東と北には帯郭を設けて主郭の土塁を仕上げている。二つの帯郭は連続しており、西端は堀切となって谷に落ち込んでいる。
主郭は東半分は少し低く、西半分の中央に西側へと続く浅い溝がある。全体に土塁の土砂が流れ落ちているようだ。
南西に低い土塁あり、虎口を形作っている。虎口は南に開いており、また、北背後が杣川で遮断され、西側平野を意識した城構えである。

道 案 内
・・・・前山城・・・・は、新名神高速道を甲南インターで下りた最初の交差点である甲南IC口交差点で左折し、広域農道に入り560m程北進すると新治口交差点に至る。新治口交差点で右折して、東に2.4km程行くと突き当たりのT字路に至る。T字路を左折し360m程北東に行くと県道4号線の野尻交差点に出る。そこを右折し県道4号線に入り、南東に道なりに5.1km程行った田堵野西交差点を左折する。上野集落を北に迂回するバイパスに入り1.1km程行った油日交差点で左折し、県道131号線に入る。県道131号線を550m程東進して左折する。丘陵の西端に回り込み、下車して北斜面の裾沿いを東に行き谷から鞍部へ取り付くが、道はなく直登である。
・・・・中山城・・・・は、県道131号線を880m程東進して右折し、南西に120m程入り橋の付近で駐車する。橋を渡り右折して下流側に川沿いを240m程下り、左手の山沿いを南に進む道に入り、西側の丘陵を直登する。

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前山城 東側の堀切 中山城 東面の土塁