No25363−32 No25363−33
牛飼城 山上T城
(うしかいじょう) (やまがみいちじょう)

牛飼城 神社の土壇 山上T城 遠景

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 別  名 :
所在地 : 水口町牛飼字城山 所在地 : 水口町山上小字十王谷
築城年 : 室町期 築城年 : 室町期
形  式 : 丘城 形  式 : 丘城
遺  構 : 土塁、土壇、堀 遺  構 : 土塁、土壇、堀切、虎口
訪城日 : 平成23年11月3日 訪城日 : 平成23年11月3日

歴   史
・・・・牛飼城・・・・の城歴等の詳細は不明である。
・・・・山上T城・・・・の城主は山上氏と伝承されるが、詳細は不明である。

構造と感想
・・・・牛飼城・・・・は、信楽道が貫通する交通の要衝に位置する牛飼集落の北西一帯の段丘崖状地形を呈する「城山」と呼ばれる北端付近に位置している。現在、その丘陵端部には信楽高原鉄道が通っているため、僅かしか旧状を留めていないが、線路脇に高さ2〜3m程の土塁が残っている。この土塁を南西辺とする方形居館の存在が想定され、空堀の存在も伝承されている。また、当地点から南西方向の同じ丘陵上で鎮座する八幡神社周辺にも複数の平坦地が存在するが、後世の改変の影響が大きく城郭遺構か分からない。
・・・・山上T城・・・・は、広徳寺のある庚申山から舌状に東へ伸びた尾根の先端部に築かれている。谷を挟んで南側の尾根上には山上U城が所在する。
山上T城の構造は、西の尾根続きを堀切と削り残しの土壇で遮断し、内側にV郭、堀切、そして東を除く三方に土塁の巡るU郭、一段下がって西を除き土塁が巡るT郭と並んでいる。T郭の南西隅には虎口が開口し、東側の土塁がクランク状に屈曲しており横矢がきいている。虎口を南に出て西に折れ、南面の帯曲輪へと通じている。U郭の西側土塁が高く築かれ、外側に堀切を設け、続くV郭も巾の広い堀切と見られ、二重堀切を備えた構造をしている。
山上T城の西側背後の尾根上に「観音寺跡」の伝承地があり、約50m×約80mの平坦地が存在している。また、山上T城の一つ南側の尾根筋は山上U城とされ、小規模な平坦面の連続が認められる。しかし、いずれも明確に遺構と判断できないようである。
なお、山上T城は、山上集落内に所在する他の城郭と異なり縄張技術が突出しており、永禄〜元亀年間(1558〜73)の織田信長の近江進攻による緊張状態を受け築城されたと考えられている。

道 案 内
・・・・牛飼城・・・・は、国道1号の水口町市街地の東端辺りで、近江グリーンロード(国道307号新道)の南方向に入る。道なりに2.6km程走ると水口大橋北詰交差点に至り右折する。南西に2.5km程行った庚申口交差点を直進し、310m程先で信楽高原鉄道を渡る。踏切から100m程行ったY字路を右手に入る。集落内を道なりに450m程走った右手が神社に入る参道で、20m奥の丘陵上に神社と城跡がある。
・・・・山上T城・・・・は、国道1号の水口町市街地の東端辺りで、近江グリーンロード(国道307号新道)の南方向に入る。道なりに2.6km程走ると水口大橋北詰交差点に至り右折する。野洲川を渡り道なりに国道307号を3.8km程行った牛飼西交差点で左折し、広域農道に入る。広域農道を南に670m程走り、右手の集落に通じる細い道に入り、350m程西進する。突き当たりのT字路を左折して、220m程道なりに南進した右手側の尾根上が城跡である。

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