野尻城  No24325−02 (のじりじょう)       

主郭 竪堀と竪土塁

城郭の概要                  
別  名 : 西野尻城、向野城
所在地 : いなべ市藤原町西野尻字南谷
築城年 : 文治年間(1185〜89)
形  式 : 平山城 
遺  構 : 土塁、空堀、竪堀、堀切、桝形虎口、井戸、
訪城日 : 平成25年2月23日

歴   史
文治年中(1185〜89)輪田右馬允が居城し、そののち白瀬庄司が城主となり、六代続き、その後、日置大膳、その子日向および塩谷兵部ら数代が居城した。
なお、塩谷兵部は、天正2年(1594)伊勢長島において切腹しはてている。

構造と感想
野尻城は、藤原岳東麓の丘陵先端に築かれており、北西から南東に平地を一望できる立地である。規模は東西約100m、南北約130mで、東隅が三岐鉄道の敷設により消滅しているほかは、大半が完存状態である。
北西のピークに南東面を除く三方に土塁を巡らした主郭を置き、その南東斜面の中央に竪堀を入れ、北東側に居館跡と思われる大きな郭を、南西側に二段の腰郭を配している。主郭と上段腰郭の南西側に北端を主郭側の竪土塁と土壇で遮断した南東にやや傾斜する谷状地形がある。
それらの周囲は、北西端を掘り切り、北東側は切岸、南西側は入り込む谷で防御としている。南東側の主郭と居館跡の間(中段)に横堀を設け、その西端から竪堀、竪土塁が下っている。
横堀の中央付近に虎口があり、入って左に折れ進むと、戻るように登って主郭に入る。虎口には主郭南隅の張り出しから横矢も掛かる複雑な虎口形態で防御性に優れた造りに感心する。

道 案 内
名神高速道関ヶ原インターを下りて国道365号を南方向に入る。南進して三重県に入って5km程で国道306号との交差点に至る。そこを直進し国道306号に入り3.7km程南進した文化センター入口交差点で右折する。西に道なりに370m程行ったT字路で右折し、190m程先の十字路を左折する。
県道614号線に入り1.6km程南東に行ったY字路で右手に進み、180m程先で川を渡り直ぐ右折し、川沿いの道路に入る。140m程西進した十字路で左折し、120m程先で三岐鉄道のガードを潜ると右手が城跡で、広場と作業小屋が建つ所から登る。

TOPへ 戻る

 
主郭北西面の土塁              横堀

  横堀からの虎口             主郭への虎口

  居館跡の井戸                堀切