No24206−04 No24206−05
上出砦 山村氏城
(かみでとりで) (やまむらしじょう)

北郭 穴蔵を持つ高櫓台

城郭の概要                 城郭の概要
別  名 : 別  名 :
所在地 : 伊賀市(上野市)比土(早山)字上出 所在地 : 伊賀市(上野市)上林字白地
築城年 : 室町期 築城年 : 天正年間初期(1573〜92)
形  式 : 丘城 形  式 : 丘城
遺  構 : 土塁 遺  構 : 土塁、空堀
訪城日 : 平成25年3月2日 訪城日 : 平成25年3月2日

歴   史

・・・・上出砦・・・・は、土豪の隠し砦の様相を呈した遺構で、城歴等は不明である。
・・・・山村氏城・・・・は、「三国地誌」に山村氏宅址となっているが、通称城山と呼ばれる丘頂に城跡が残っている。山村氏の屋敷は麓にあって、この城は詰めの城 あるいは織田軍侵攻に備えた上林地区土豪共同の城で、頭領的土豪であった山村氏の名を付け呼ばれたと推測されている。「伊乱記」天正伊賀の乱の丸山合戦(天正6年(1578))に上林から矢具島、山村、徳井、小林、川村氏等の名が見える。


構造と感想
・・・・上出砦・・・・木津川の蛇行部に北から南に張り出した城山に築かれている。早山地区の民家が丘陵西麓に沿って建ち並ぶ、その南端の民家背後の丘に南から北に松山氏城、早山氏城、上出砦と並んいる。
上出砦は、松山氏城、早山氏城の背後を守るように東の斜面を切り込んで構築されている。早山氏城の東側から北に連続して三ヵ所を切り込み、南から北に郭面が狭くなっている。北と中の郭は一本の土塁を挟み隣接するが、南は20m程離れている。3郭とも切り込んだだけで、空堀を巡らせていない、簡単な構造である。
・・・・山村氏城・・・・は、丸山城から南1.5kmに位置し、丸山城に対して築かれた城とされる。主郭は四方を土塁に囲繞され、その土塁の北西隅には穴蔵を持つ特異な高櫓台が残る。西側に虎口が開き、前面に南と西側を土塁が囲む副郭が構えられている。主郭の東側は空堀を隔てて、10m×13mの凹地と30m×25mの削平地が続いている。削平地の南東隅、凹地に隣接して10m四方の土壇(見張り台か?)がある。

道 案 内
・・・・上出砦・・・・は、国道165号に国道422号が交差する青山羽根交差点から国道165号を西に600m程行った左手にあるメモリアルホールを越えて直ぐのT字路で右折し路地に入る。路地を道なりに120m程登るとY字路で、そこを左手に進み、道なりに320m程行くと道は急な下り坂になり、その付近の右側に退避所がある。そこから右手の藪に入り北西方向100m程で城跡である。退避所に1台駐車可。
・・・・山村氏城・・・・は、阪国道の上野東インターを降りて、国道422号の南方向に入る。国道422号を7.9km程南下して右手前方に「P」の看板が見えるT字路で左折し細い道に入る。東に140m程行き神戸小学校方面に右折し、南に170m程行った右手にあるゲートボール場付近に駐車し、山側の鉄塔脇から南東方向に登る。

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北郭と中郭の仕切り土塁

副郭

主郭東側の土塁内

東側の郭