千ノ田城  No23541−01 (ちのだじょう)       

主郭の西方向 東端の堀切

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 豊田市(旧足助町)上八木町千ノ田・寺洞
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、堀、堀切、虎口、
訪城日 : 平成31年3月21日

歴   史
地元の地誌類にも一切名前が出てこず、城歴等は不明とされるが、防御力を考慮した縄張り や 信濃伊那谷へ通ずる街道が城の南側を通っていたことから、戦国末期に大名勢力によって臨時的に築かれた砦と考えられている。
なお、地元では八木左門義員なる人物の城とされ、元亀元年(1571)武田軍の三河侵攻の際に落城したと伝わっている。

構造と感想
宗源禅寺の南側 谷を隔て西へ伸びる舌状尾根の先端 標高380m、比高50mの所に築かれた山城である。
城は単郭の小規模なもので、頂部に周囲を土塁で囲繞した主郭を構え、主郭の直ぐ東側を堀切で遮断している。主郭の西側から北側と南側の半分辺りまで「U字」状に横掘で囲み、北側横堀の東端は土塁で塞ぎ、土塁の下は切岸になっており堀切の底よりさらに低い所に小さな腰郭がある。南東下にも同様に小さな腰郭がある。
横堀下の北側から西側を帯郭が囲んでおり、その南西端から横掘に入る虎口になっている。虎口を入り南側横堀を東に行くと主郭の虎口へ通じている。
帯郭南西端の南東下方に短い横掘と東端が竪堀で落ちる遺構があり、横堀虎口への回り込みを防止している。城域の西端は30m程離れた堀切で、その間は傾斜地となっている。
コンパクトな城跡であるが、尾根続きの堀切など明瞭で見応えがある遺構が残る。

道 案 内
猿投グリーンロードの力石インターを下りて国道153号の北東方向の足助町方面に入る。国道153号を9km程走った足助大橋西交差点で右折、直ぐに巴川を渡り足助町中心部に入る。250m程で再び巴川を渡り、250m程先のY字路で左手に進み県道366号線に入る。県道366号線を920m程行くと今朝平交差点に至り、そこで直進し県道33号線に入る。県道33号を道なりに2.7km程進むと左手に荻野小学校があり、小学校を過ぎた豊田市桑田和町交差点で左折し県道366号に入る。県道366号を道なりに4km程進むと分岐の大きな道路案内板があり五反田・上八木方面に右折する。
市道を640m程行くと右手に小さな道路案内板があり、そこで川面・大多賀・上八木方面に右折する。右折して480m程進むと「梅洞山 宗源禅寺」の石柱がある分岐に至る。そこで右折し360m程入って行くと右手に宗源禅寺がある。寺の南側、谷を挟んだ向こう側の尾根上に城跡がある。登り道は峠で西端の堀切を通って反対側に下りているので、城跡へは峠から左手に30m程入る。

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東端の堀切         主郭の土塁


主郭の虎口             横堀  


横堀の虎口            帯郭  


北東下の腰郭         西端の堀切