野口城  No23207−01 (のぐちじょう)       

主郭の土塁 主郭西側の堀切

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 豊川市野口町字当・字割池
築城年 :
形  式 : 平山城
遺  構 : 土塁、堀、堀切、虎口
訪城日 : 平成30年11月24日

歴   史
築城年代や築城者については定かではないが、印具甚蔵・板倉主水重茲が城主として伝えられている。

構造と感想
野口城は、市営野口住宅の道路を挟んだ西側にある標高69m、比高40mの城山の北端部に築かれている。
東西150m、南北100m程の規模で、中心部周囲の防御として、北側には切岸、東側には腰郭、南側には帯郭や横堀を廻らし、西側は堀切で遮断している。東側腰郭の南端から虎口受けを通り当城最大の郭である三郭の南東隅に入る。虎口の右手には土壇を構えている。三郭の南西隅から坂道の城道が西に伸び本丸へと通じている。その城道の北上方には二郭が配さている。二郭は三郭より一段高く土塁と切岸で区画され、南西隅に城道へ下りる直角に折れて出る虎口が開く。二郭の西側も土塁で、中程に土塁へ上がる坂道が付けられている。この土塁は「コ」字状で南側から西側へ続き、中は二段で掘り込まれ堀で、南側土塁の中程から堀の上段に下りられ、更に上段の北西隅から東に下りると堀の下段である。
「コ」字状土塁と主郭間にも二重に堀を設け、主郭の西側から南側には土塁を付帯させ、防備している。郭内は方形で西の部分が一段高く、虎口は南東隅に開き、東に進むと三郭へ、出て直ぐを右折れし下ると小さな腰郭に至る。
主郭から二郭の間は、どのように使ったのかよく分からない不思議な構造をしている。

道 案 内
東名高速の豊川インターを下りて国道151号の南方向 豊橋方面に左折する。直ぐの豊川IC南交差点で右折し県道31号線に入る。西に1.3km程行った四ツ家交差点で左折し、県道498号線に入る。西に950m程行った桜木通六丁目交差点で右折し県道31号線に入る。220m程先の本野町東浦交差点で斜め左手に進み引き続き県道31号線を西進する。豊川海軍工廠平和公園前を通過した次の信号交差点の「穂ノ原3丁目西」で右折する。160m程先の次の信号交差点の「市田町下中野」で左折し、引き続き県道31号線を西に740m程行き市田町青木交差点で右折する。その後は道なりに770m程進むと野口住宅南信号の所で「割池」と呼ばれる溜池(に突き当たる。前方の小山が城跡である。付近の余白に駐車。信号付近に溜池の土手へ登る階段があり、池の南から西側を回り込むように進み、前方の山裾から直登する。登山道は未整備であるが、斜面の木にピンクリボンが巻き付けられており、それを頼りに登ると楽である。

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入り口            主郭の上段と土塁


主郭の虎口付近         主郭南下の腰郭


南下の横堀        主郭前の西側空堀


主郭前の東側空堀     「コ」字状の土塁


二郭南西方向       二郭東側土塁


二郭・三郭間の切岸      二郭の虎口


三郭の北方向          三郭虎口と土壇