白水城  No22304−01 (はくすいじょう)       

主郭の土塁 二の郭の石積み土塁

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 賀茂郡南伊豆町長津呂
築城年 : 室町期
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁・堀切
訪城日 : 平成23年2月

歴   史
足利基氏が鎌倉に在って関東を支配したころ、長津呂(石廊崎の旧名)は土豪御簾三河守が白水城主として支配したと云われる。城名は、城の山腹にある井戸が白濁していたことから白水城と名付けられたと伝えられている。
なお、御簾氏は、長津呂の土豪と伝えられるが、その詳細は不明である。

構造と感想
白水城は、長津呂湾の最奥部東側に聳える海抜60mの急峻な鍋浦山の頂上に位置している。
構造は、連郭式で頂部に主郭を構え、その北側に一段下って二の郭を配している。主郭は南面から東面に分厚い土塁が廻り、二の郭は西側が一段高く、東側の下段には東面から北面に内側が石積の低い土塁が廻っている。南東の尾根続きは幅7〜8mの空堀で遮断し、西下方の山腹には1.9m×1.6mの石積み井戸が残っている。
いずれの遺構も残存状況は良好であり、特に主郭はよく整備されている。二の郭は草木が繁茂し石積で土留めされた土塁が十分観察できないのが残念である。
なお、残る遺構は明らかに戦国時代のものであり、北条氏による改修が推測される。

道 案 内
伊豆半島南端部の下田から国道136号を西進し日野交差点を直進して県道16号線に入る。県道16号線を760m南下した新湊橋交差点で右折し、引き続き県道16号線で石廊崎を目指して7.1km程進むと石室トンネル手前に信号交差点があり、そこを左折する。道なりに270m程で石廊崎漁港に至る。遊覧船の有料駐車場があり、その手前左手にある赤い欄干の小さな橋が登り口である。

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二の郭の虎口              石積み井戸

 
主郭の城址碑       背後の堀切