式部城  No20322-03 (しきぶじょう)       

主郭南方向 背後の堀切

城郭の概要                  
別  名 :
所在地 : 佐久市(望月町)布施字式部城山
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、堀切、横堀、竪堀、石積み、
訪城日 : 平成27年4月18日

歴   史
「式部」という人物が山麓に居館を置き、背後の山に要害を構えていたらしいが、「式部」という人物が大井氏系なのか、布施氏系なのか分からない。近年は、布施城のある所と式部は同一の用水で灌漑しており、布施氏系と考えられていようである。
居館は方形で室町時代もしくは鎌倉時代の構築と見られている。詰め城は、背後に四重の堀切を入れるなど、高度な普請がなされており、戦国末期まで機能していたと見られている。

構造と感想

式部城は、布施川へ小諸沢が合流する所に南の蓼科山の山塊から延びてきた尾根の先端部を使って築かれている。北麓の式部公民館が建つ所は居館跡で北西隅部の土塁が残っている。
山城は先端が少し平坦になった所に主郭を置き、南背後の尾根筋を四重の見事な大堀切で遮断し、両サイドに堀切からの竪堀を一本長く落としている。堀切の内側には高土塁も設けられ、主郭から帯郭まで達する大規模なものである。このように背後の防御は堅固なものとなっている。この城の最大の見所である。
主郭の東から北側を二の郭が取り巻き、西側は細い帯郭となって堀切の竪土塁に達している。帯郭の下に腰郭が一段ある。二の郭の北下方には幾段もの段郭が続き、浅い横堀があって、その先は墓地となっている。
しかし、二の郭から下方は、耕作によりどこまでが城域であったのかわからなくなっている。


道 案 内
国道142号の布施温泉入口交差点で南へ曲り県道150号線に入る。県道150号線を南に3.3km程行った「式部バス停」の所で右折し、60m程入った右手に式部公民館がある。公民館で駐車場を借用。公民館の10m北のT字路で左折し山裾まで行き山に取付く。横堀を登り尾根筋に出て右側が城跡である。
なお、先端から墓地に登る道があるようだが、簡単に横堀を直登できる。

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背後の堀切         主郭北東裾石積み


下方の横堀           居館の土塁