日向城  No20217-01 (ひなたじょう)       

主郭の西方向 主郭西側の大堀切

城郭の概要                  
別  名 : 長坂城
所在地 : 佐久市根岸字長坂
築城年 :
形  式 : 山城
遺  構 : 土塁、堀切、竪堀、
訪城日 : 平成27年4月18日

歴   史

城歴は定かではないが、武田信玄・勝頼の二代に仕えた甲斐の長坂出身の長坂釣閑斎光堅の居城と伝承されている。『南佐久郡古城址調査』では、その子源五郎が番衆として遣わされたのでないかと推測している。
なお、主郭に鎮座する八幡社は、佐久の武田一族が祀られており、毎年8月4日に先祖の命日として祭りが行われている。


構造と感想

日向城は、日向集落の西側に南西から北東に張り出した尾根の先端部 標高808mに築かれている。
頂部に主郭を置き、背後の西面には高土塁を設けている。この主郭を馬蹄形の二の郭が取り囲み、さらに東側と北側の斜面は山麓まで段郭が連なり、最下段の「へ」の字形の段郭は「馬場」と呼ばれている。
主郭の西側背後に残存状態のよい特徴的な堀切が見られる。
主郭側に中段があり、主郭と中段の間に浅い堀切が入れられ、北斜面にのみ竪堀が落ちる。その中段の形態は塹壕状である。この中段から更に落ち込む大堀切が入れられ、これからの竪堀は両斜面を裾まで下る長大なものである。
その西35m程離れて中土塁のある二重堀切が入れられている。この堀切の間に北面に土塁の付帯した小さな二つの郭があり、南斜面には段郭も連なっている。そして北斜面に一本、南斜面に三本の竪堀が落とされている。さらに西35m程離れた堀切までが城域と思われる。


道 案 内
中部横断道の佐久南インターを降りた佐久南IC入口交差点を直進する。190m程先で右折し県道145号線に入り、西へ道なりに650m程行くとY字路があり、そこを右手に進む。510m行った変則十字路で左折し南方向に入る。糖尾バス停の手前です。南に890m程で変則交差点に出る。右前方の細い方の道に進み、70m程入ったT字路で右折し、突き当りが日向神社でここに駐車する。
神社からT字路に戻り、右に折れ西に90m程行ったカーブ手前の左手に山裾に向かう道がある。ここが登り口である。

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大堀切の竪堀               二の郭と主郭切岸


堀切間の小郭と土塁                堀切群